「今も心に残る、WPPD(世界平和を祈る日)懐かしんで」
2005.03.22

 2004年の夏至の日、6月21日に富士山朝霧高原で開催した『地球に感謝の祈りを捧げる日』から、早いもので十ヶ月近くが経とうとしています。

 その時は、アメリカ・アイルランド・エスキモー・ニュージーランド・オーストラリア・南アフリカ、そして日本のアイヌの人々など、さまざまな国々と地方を代表する先住民の方たちを中心に、この主旨に賛同する方々が約6、000人が集い、アメリカインディアンの儀式を通じて、地球に感謝の祈りを捧げました。
 この間、台風6号の暴風雨の中でも、セレモニーが終わるまで、ほとんどの方が帰らなかった、不思議な集いでした。

 その時、大変な実行委員会本部の事務局長を務めたのが、海老原よしえさんでした。
そのよしえさんのライブが、20日午後2時より富士吉田市の御師の家(江戸時代の冨士講の人々が泊まった宿)で行われるとと聞いて、早速行ってみました。

 やっと探し当てて、家の近くに行ってビックリ。会場入り口の大きな石燈灯の前を通って行くと、室町時代からの歴史のある木造の古民家で、富士講の人々の拠点の一つであったと聞きます。
 築400年という最も古い民家・文化財で、何とも不思議な雰囲気の建物でした。
約20畳間の和室に、みんな座り込み、車座になってライブを聞きました。

 参加者は、子供連れの若いお母さんたちが中心で約20人ほど。
 よしえさんの声と語りは、なにか安らぎを感じました。
 ここはいつの時代なのか錯覚してしまう、歴史ある古い木造の建物の不思議さと、2004年の夏至の日のセレモニーの不思議さ、そして、よしえさんの歌の、人の魂に触れるような不思議な魅力、3つの不思議が重なって、何とも不思議な感慨深い気持ちでした。

 やはり、富士山には気象条件や山の生い立ちで、聖霊がやどり易いのかも知れない。
そう言えば、青木樹海も人穴浅間も何となく近寄りがたいが、不思議な感じなのだ。お胎内にいるような安らかな気分。

 一年前の集いを思い出して、夏至の日には「平和を祈る」を集いがなにかできればいいなあと考えながら帰路に着いた。

秋 鹿  博